キコの台所

パンと粉もの 料理教室

そんなに捏ねないパン

レッスンでは基本的には手捏ねです。
皆さん、捏ねる事が好きな方が参加して
下さっているので、ベタつく生地も
重い生地もがんばって捏ねて下さいます。

先日、体力的に大変なので、
捏ねないでパンを作りたいというような
ご質問を頂きました。

捏ねないでも、パンチを何度か入れて、
生地を繋いでいく方法というのは、
昔からあって。
でも捏ねないなら、その分時間をかけないと、
ボソボソしたパンが出来上がります。

いつもレッスンで使っている
パートフェルメンテ。
それの応用で、
「そんなに捏ねないパン」にしてみました。

夏の暑い時期に、汗をかきながら
一生懸命捏ねなくても大丈夫。
一晩寝かせて焼き上げる事で、
自然に生地が繋がってくれます。

そんなに捏ねないパン

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《材料》
☆100%=250g
強力粉(春よ恋) 236g(95%)
ライ麦(細挽き)14g(5%)
イースト(サフ赤/金) 1.25g(0.5%)
砂糖 10g(4%)
塩 4.5g(1.8%)
水 163g(65%)

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《パン生地データ》
捏上温度 24〜26℃くらい
一次発酵 60+60分(室温)※途中でパンチ
冷蔵発酵 一晩
分割 好きな大きさに切る
仕上発酵 生地温度が26℃に戻るまで(30℃)
焼成 230→210℃(17分)

《作り方》
ボウルに水を入れる。
捏ねる時間が少ないので、
ボウルの水面にイーストを振り入れて、
イーストが溶けやすいように、
湿らせる。そうすると短時間で溶けやすい。
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粉を一度に入れる。
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粉の上に、砂糖と塩を入れる。
イーストと直接触れないように。
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そこからカードを大きく動かして、
粉に水を吸わせていく。
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粉に水が入ってひと塊になる。
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生地を半分に切って、
もう半分の上に乗せて、
手で上から押さえて、
というのを10回繰り返す。
これから先、そんなに捏ねないからこそ、
粉と水がしっかり繋がるように準備する。
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5分くらい捏ねる。
捏ねたくなければ、3分でも大丈夫。
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ボウルに入れて、ラップをして発酵。
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60分後。
イーストがレッスンよりも少なめなので、
いつもの感覚だと、それほど大きくはない。
でも膨らんでいる。
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伸ばしてみると、
きれいに繋がっていて、伸びる。
粉と水を上手に合わせれば、
1時間置いておくだけでも、
こんなに繋がるというのを確認してみる。
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台に出して、ガスを抜いて丸め直して、
もう一度同じボウルに戻す。
これがパンチという作業になります。
ラップをして、更に60分発酵。
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60分発酵後。
少し膨らんでいます。
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ガスを抜いて、丸め直して、
1000ccくらいのタッパーに入れる。
タッパーには何か油脂を塗っておきます。
取り出しやすくするため。
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タッパーの蓋をしっかり閉めて、
乾燥防止のため、それを何か袋のに入れて。
冷蔵庫へ。
一晩待ちます。
きちんと繋げられた生地が、
一晩のうちに更に繋がってくれます。

時間は8時間以上。
自分の時間に合わせて出せば大丈夫。

台の上に逆さに出す。
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優しくガスを抜く。
きっちりぺったんこになるくらい
抜かないほうがいい。
厚みを残してガス抜き。

カット。
今回は4分割。
冷蔵の温度を戻しながら、
仕上発酵を進ませたいので、
初めての場合は、
大きくカットよりも、小さめをオススメ
します。4分割はちょうど良いです。
この時の打ち粉にはライ麦を使うと
香りが良くなります。
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分割ごは布へ乗せるか、
無ければ、天板に直接でも大丈夫。
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仕上発酵の目安は、
生地温度が26℃くらいまで戻る事。
冷蔵の冷えを取りながら、温度を上げて、
もう一度イーストが働きます。
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生地にクープを入れる。
そんなに深くは必要ない。
つれてしまうようなら、生地に負担が
かかるので、入れなくても大丈夫。
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焼き始めだけ、温度を高めにして。
焼き上げる。
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7月のレッスンで使ったヨーグルト種が
余っている時は、水に置き換えて入れても
大丈夫です。